EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
5
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「何?白魔とメスブタ、早速離婚したわけ?」
「へー、こういうのを家庭内別居って言うのか。てことは小動物、今フリーな感じ?」
「違くない?白魔が音楽室に引きこもってるだけじゃん」
ルカの言う通り、白魔はあれからずっと音楽室に閉じこもっていた。
誰にも会わなくなって、もう三日目だ。
(白魔さん……)
居間で彼の弟達の会話を聞きながら、小鳥は罪悪感と自己正当化の狭間でもんもんとしていた。
自分を中の天使は「白魔さんに謝りに行け!」とうるさいが、悪魔は「黙ってた向こうも悪いんだ」と囁く。
(私は……どうすればいいのかな…?)
白魔と仲直りして話し合うべきなのか。
それとも――。
「なあなあ、小動物。俺と浮気しない?したいよな?あーんなジジイより俺の方が上手いぜ?」
「何がかな?カロン」
「げっ、サイレント・ジャスティス」
「ランベルトの真似は褒められたものじゃないね。それに、小鳥ちゃんと白魔は単なる痴話喧嘩だから君の出る幕はないよ」