EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
だから共に終焉を迎えることを選ぶ。
古書を本棚に戻すと白魔はいつもの表情で微笑んだ。
「まあ、古い書物の記述だからどこまでが本当かはわからないけど…真実味はあるよね。文字が隠されていたのは、これを人間に知られたらマズイからだろうし」
「え?マズイですか?」
「そりゃあ、マズイさ。だって闇人を絶滅させたいなら、人間達がわざと僕らの心臓の血を飲めば良いって教えてるようなものだよ?」
「あっ…!確かに…」
つまりは永く生きる彼らが人間と同じ寿命になるということ。
確かに知られたら最大の弱点として人間側に利用されるだろう。
「安心して、僕のプリマドンナ。たとえ愛しさのあまり僕が君を殺してしまっても、一緒に逝けるから」
(ううっ…安心できないよ…!)
ニコニコ笑う白魔に苦笑を返す。
すると不意打ちで抱きしめられた。
「僕以外の手にかかって死ぬなんて、老衰しか認めないからね」
「はい…」
認めないもの全てから君を護ると言われたようで、小鳥の胸が高鳴る。
と、その時。