EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
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さて、ある日のこと。
チョロチョロと視界に入ってくるランベルトに我慢できない煩わしさを覚えた白魔は、何度目かわからないセリフを口に出した。
「ねえ、そろそろ帰国しなよ」
「え~」
「え~、じゃないでしょ。いつまで居座る気なのさ」
小鳥を膝に乗せて構いながら、目の前のソファーに座っているランベルトを睨む。
「正直、歌以外で君の声は聞きたくないんだけど」
「ワタシはキミとリトル・バードを食べてしまいたいぐらい離れたくないのだけれど」
聞いた瞬間、白魔は食べちゃいたい宣言にプルプル震えている小鳥を抱きしめてランベルトから遠ざかった。
そのままソファーから立ち上がり居間から出て行こうかと考えていたその時。
「ああっ!!」
急に腹から声を出したランベルト。
白魔の腕の中で小鳥がビクリと跳ねる。
「ナイスでワンダフルなプランを思いついちゃったよホワイト・デビル!」
「……嫌な予感しかしないね」
白魔の独り言を聞き流し、満面の笑顔でランベルトは両腕を広げた。
「キミとリトル・バードを我が家に招待しようじゃないか!」