EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
(ルカくん、金髪イケメンさんだから目立ってる!)
普段、あの兄弟達に囲まれているから霞みがちだが、ルカも立派なイケメンである。
普通に外を歩いていたら女性達から騒がれること間違いなしのレベルなのだ。
(ここにいたら、ルカくんが……)
また女性に囲まれて大変なことになる。
(そんなの……見たくないよ……!)
自分でも気づかなかった嫉妬心がむくむくと膨れ上がり、小鳥は決めた。
「……あの、ルカくん。もう人混みには満足しましたか?」
「え?まあ、うん」
「なら、もうちょっと人が少ない場所に移動しましょう!」
ルカが逆ナンされる前に、逃げてしまおう。
小鳥はルカを広場から連れ出し、駅前にある地下街へと案内した。
「すみません、せっかく地上に来たのに、地下街で……」
「別にそんな、気にしないでよ。ハンバーガーの店は地下なんでしょ?俺が食いたいって言ったんだし」
現在二人はハンバーガーショップに向かっている途中だ。
小鳥が知るその店は地下街の端っこにある。