EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

「地下って言っても、俺達のところと全然雰囲気違うよなぁ。かなり明るいし」

「あっちはもっと薄暗いですよね」

「うん。基本的に眩しいの嫌いだからさ俺達。ちょっとの光で十分なんだよ。小鳥はこのくらい明るい方が良い?」

「そうですね……やっぱり明るい方が安心します」

「そっか」

そんな会話をしている内に、目的の店の前へ到着した。

休日、しかもそろそろお昼時ということもあり、店内はかなり混雑している。

中に入って、空いている席をキョロキョロと探す小鳥だが。

「席、空いてませんね……。ちょっと待つことになるかもです」

「ん。どうする?もう少し時間置いて、また後から……」

丁度その時、レジで商品を受け取った客が店内の席につくことなく出ていったのを目にして、ルカが首を傾げた。

「あれ?持ち帰りできんの?」

「あ、はい。テイクアウトできますよ」

「ならそうしようよ。天気良いし、外で食べる!近くに公園とかない?」

「ありますよ。そんなに広くはないですけど……ベンチはあったと思います」

「良し、なら決まり」

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