EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

それからレジに並び、ハンバーガーとポテト、そして飲み物を買うことになったのだが。

「ルカくん、何飲みますか?ジュースか、コーヒーか、炭酸か……」

「たんさん……?」

「えっとですね……飲むと、シュワシュワッとしたり、ピリピリしたりします」

「え、なにそれ毒入り?」

「毒じゃないです!大丈夫ですっ」

「……なんか怖そうだから、オレンジジュース飲む」

こうしてルカはジュース、小鳥は炭酸を買うことに。

レジを済ませ、商品を受け取り店を出る。

そして地下街から階段を上がり地上へ。

そのまま駅前の大通り沿いを歩いていくと、ビルに囲まれるようにして小さな公園があった。

「誰もいないね」

「そうですね。……あ、もしかして人が多かった店内の方が良かったですか……?」

「いやそんなことないよ。ていうか外でって言ったの俺だし。小鳥と二人きりも、嬉しいし」

ハンバーガーの入った袋を手に持つルカが、ベンチに近寄りながら照れたように笑う。

その笑みにホッとしつつ、小鳥はルカと同じベンチに腰掛けた。

荷物持ちをしていたルカがゴソゴソと袋からハンバーガーを取り出し、小鳥に渡す。

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