EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
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食後は駅周辺を散歩しつつ、小鳥が色々と説明しながらルカを案内した。
「このビルは一階が雑貨屋さんで、二階が服屋さんです。地下にはゲームセンターがありますよ。一番上は……カラオケ屋さん、だったかな?」
「カラオケかぁ。……あれだよな、当然だろうけど、こっちのカラオケボックスに地下世界のヒットソングとか、あるわけないよな?」
「それは……ないと思います」
「だよなぁ……。なんか地味にショック」
「ルカくん達は、地上で流行ってる曲のこととか……知ってたりするんですか?」
「うん。地下も情報社会だから。興味持って調べれば簡単にわかるよ。カラオケにもいくつか、こっちのヒット曲あったし」
「そうなんですか……!」
そんな会話をしながら、そのビルへ。
カラオケには行かないが、一階の雑貨屋を見て回る。
可愛い文房具や日用品が並ぶ棚を小鳥が眺めていると、隣にいるルカがやけにじっくりと店内の商品をいろいろ見ていることに気がついた。
「何か欲しい物があるんですか?」
何気なく尋ねると、ルカはちょっぴり頬を染めながら微笑む。