EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

「欲しい物、というか……。せっかく来たんだからさ、何か記念に小鳥とお揃いの物を買いたいんだけど……」

「え!?」

「あ、嫌だった……?」

「い、いえ!そんなことないです!ただ、ビックリして……」

まさかルカがそんなことを考えていたなんて。


(……嬉しい、です)


照れて声には出せなかったが、そっとルカの隣に寄り添う。

「あ、見て見て!こんなのあった!」

そう言ってルカが手に取った物は、星の形をした磁石でくっつくペアのキーホルダーだった。

「可愛いですねっ。あ、こっちにも違うのがありますよ」

ハートや花、天使の翼、猫やその他の動物。

どれも二つで一つの商品で、磁石によりピッタリとくっついている。

「いいなぁ、こういうの。ペアだし」

「ならお揃いは、これのどれかにしますか?」

「うん!小鳥は気に入ったの何かある?」

「そうですね……このハートとか、色が綺麗で好きです」

眺めていて癒やされるような、美しいピンク色。

形ではなく好みの色で選んだ小鳥だったが。

「ハートは……ごめん。俺が恥ずかしい」

なぜか一瞬にして耳まで赤くなるルカ。

そんな彼の反応を目にし、小鳥はハッと気づいた。


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