EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「てかさ、スゴイ気になってるんだけど……そっちの男子、誰?彼氏?」
「超カッコいいね〜。あたしもこんな彼氏ほしい〜!」
「デートか!うらやましいっ」
ニヤニヤしながらルカと小鳥を見る三人の視線に、小鳥は恥ずかしくなって小さな声で否定した。
「か、彼氏じゃ、なくて……その……」
「えっ、違うの?」
「デートじゃないの?」
驚く二人とは反対に、三人の中で一番可愛い顔立ちのクラスメートが、納得したように口角を上げる。
「ふ〜ん。まぁ、そうだよねぇ〜。櫻井さんがイケメンと付き合ってるとか、想像できないっていうかぁ〜」
クスクスと、彼女は小鳥を見下して笑った。
あからさまに「ルカとはつり合わない」と言われているみたいで、小鳥の心がズンと重くなる。
(わかってる……私は全然、見た目も性格も、可愛くないから……ルカくんの隣にいるのは……)
似合わないーー。
今、目の前で自分を笑う彼女くらい可愛ければ、もっと自信を持てただろうか。
小鳥が暗い気持ちで俯いた時だった。