EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「あんたが自分の彼女を部屋から追い出したんだろ?小動物、廊下で泣いてたぜ?」
「えっ!?小鳥が、泣いて!?」
「ち、違うの!嘘ですっ、泣いてません!!カロンさん、嘘を言わないでください……!」
小鳥に怒られ、カロンがピューッと間抜けな口笛を吹いて目をそらす。
ルカはカロンをジトリと睨んでから、小鳥に向き直った。
「さっきは、ごめん。こいつの最終チェックしててさ」
こいつ、と言ってルカが手に持っていた物体を小鳥に差し出す。
「これは……?」
それはペンギンだった。
黒くてツルッとしたボディー。
少しぽっこりしている腹部は白く、クチバシが黄色。
どこからどう見てもペンギンだ。
「ペンギンロボットのペギーくん。前に、ロボット作ってあげるって約束したじゃん?こいつがそれ。やっと完成したんだ」
「ペンギン……やっぱ鳥かよ」
カロンがボソッと呟くも、ルカは綺麗にスルーした。
「どう、かな……?気に入ってくれた?」
ソファーに座っている小鳥の膝にロボットを乗せ、恐る恐る問い掛ける。
小鳥はちんまりとしたペンギンロボットの丸い瞳をジッと見つめた。
すると。