EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

ルカが命令すると、ペンギンロボットのペギーくんは俊敏な動きでシュバッと小鳥の膝からおり、超高速駆け足で滑るように部屋から出て行った。

勿論、閉じられていたドアを自力で開けて。

「え、今のマジ?ジャンプしてからのペンギンアタックでドア開けた?」

「まあ、そのくらいはね。できなきゃ俺のロボじゃない」

驚くカロンに得意げな顔をするルカ。

そんなやり取りが終わったと同時にペギーが戻ってきた。

羽を人間の腕のように使い、お茶が入ったペットボトルとコップを抱えている。

『ヘイお待ち!』

テーブルにドンと置かれる、お茶のペットボトルと小鳥のコップ。

あまりの早業に誰もが呆気にとられている中、一人だけ平然としているルカが説明を始める。

「まず、ペギーにお茶を飲ませます。ペギー、お茶を温めるから口開けて」

『ウィー』

自身もテーブルの上に乗り、カパッと口を開けるペギー。

そこに躊躇いなくルカはお茶をドバドバ注いでいく。

飲みたいだけペギーの口内へ流し込むと、ペギーは口を閉じた。

そして次の瞬間。


ぶいぃぃ〜んーー!!


ペギーの腹から音が鳴る。

完全なる機械音だ。

音が止まるとペギーは喋った。

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