EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

『できたヨ!』

「じゃあ、このコップによろしく」

『ウィー』

カパッと再び口を開け、差し出されたコップにドババとホカホカのお茶を吐き出すペギー。

「口から出すのかよ」

「うわ、吐き戻しとか最悪」

カロンとオーレリアンが文句のような感想を口にするが、小鳥は躊躇わずお茶が注がれたコップを手に持った。

そしてゴクリと一口飲んでみる。

「あ、丁度いい……!」

舌がヒリヒリすることなく、小鳥にとっては飲み頃の熱さだ。

嬉しそうな小鳥を見てルカも笑顔になる。

「ちなみに冷やすのもできるよ。切り替えボタンとかないから、して欲しいことは基本的に何でも口で言ってあげて。それでちゃんと伝わるから」

「じゃあ、やめて欲しい時とかも……?」

「うん。やめろって言えばやめる。と言っても、できることはそんなに多くないけどさ。こいつの基本的な特徴は、喋る、走る、泳げる、ちょっと飛べる」

「へー。ペンギンなのに、ちょっと飛べんのか、こいつ」

カロンが興味深げにペギーを見つめる。

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