EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
小鳥が「え?」と思った瞬間、それは起こった。
『目から、ビームッ!!!!』
ペギーの目がキランと光る。
その直後、派手な機械音と共に、白魔達に向けてペギーの目から光線が放たれた。
「っ!?」
「なっ……!」
白魔と静理が同時に息を呑み、素早く回避する。
次の瞬間には、問答無用で発射されたビームが壁にぶち当たっていた。
ペギーの攻撃力はかなり高いようだ。
ビームのせいで壁がへこんだ。
避けながら反射的にムチを出した静理が、敵の動きを封じようとペギーを縛り上げる。
二度目の「目からビーム」をやらかそうとしていたペギーだったが、ムチでギリギリ締めつけられて大人しくなった。
「危ないな……いきなり、なんなのさ」
部屋の端っこまで一瞬にして移動した白魔が、テーブルの上でグルグル巻きになっているペンギンを苛立ちMAXで睨みつける。
そんな長男を、オーレリアンとフェオドールが驚きを隠さずに見つめた。
「今、白魔の奴、本気で逃げた?動きが見えなかったんだけど」
「……あんなに機敏に動く白魔、初めて見たかもしれない」
「いつもダラダラしてるからなー。スッゲー珍しい」
カロンが笑うと、白魔は睨む相手を弟達に変えた。
「聞こえてるよ君達。馬鹿にしてる?」