EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

「うん。じゃあ、改めて。小鳥、あれがヴォルフ。見た目は可愛いけど男だから」


(やっぱり、男の子……!?でもワンピース着てるし……どう見ても……)


女の子だ。

信じられずに小鳥は尋ねる。

「……び、美少女の、間違いでは……?」

「ヤダな〜、ボクは美少年だよ。ボクの見た目に惑わされてるようじゃ、まだまだ赤ちゃんだねぇ」

「ややこしくしてるお前が言うな!」

すかさずツッコミを入れてから、ルカは仕切り直すようにコホンと咳払いを一つ。

「ヴォルフ、久しぶり。いきなり何しに来たんだよ」

「もうっ、冷たいなぁルカくんは。ルカくんが全然会いに来てくれないからボク、寂しくて……。だからルカくんと愛し合うために来ちゃった!」

「来なくていい!それに、俺とお前は愛し合ってないから!」

「フフフッ、照れちゃってるルカくんもダーイスキ!ねぇねぇ、それよりさ、ルカくんの隣にいるキミは誰?初めて見るよね?ルカくんとはどんな関係?」

興味津々に質問され、小鳥は取り敢えず自己紹介をしようと口を開いた。

「わ、私は……」

「この子は小鳥。俺の家族で、彼女」

小鳥が伝えるよりも早く、ルカが簡潔に答えを返す。

すると、ヴォルフはキョトンとしてからコテンと首を傾げた。

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