EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「ルカくんの、カノジョ……?つまり、コイビト?」
「そう」
堂々と肯定するルカ。
ここにはヴォルフだけでなく、カロンもフェオドールも静理もいる。
小鳥は何だか恥ずかしくなり、自分の膝に視線を落とした。
「へー……ふーん……そーなんだ……ルカくん、コイビトできたんだ……」
暗く、低い声が聞こえる。
今までの高いテンションはどこへやら、ヴォルフは小鳥をジロジロと値踏みするように見つめてから、呪うような声でこう言った。
「……認めない」
「は?」
思わずルカが聞き返す。
次の瞬間、ヴォルフは怒りを露わに大声を上げた。
「認めない!認めないから!!ルカくんのカノジョは、ボクなんだから!!」
高らかな宣言に、室内がしんとなる。
小鳥の目は点だ。
(え?ヴォルフさんが、ルカくんの彼女……?ヴォルフさんは可愛いけど男の子で……でもルカくんの彼女で……あれ?)
もう意味がわからない。
かなり混乱していると、混乱の原因であるヴォルフが訊いてもいないのに語り始めた。