EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
この前はヴォルフが持っている女の子らしい服を「これも!あれも!」と着せられた。
昨日は髪を好きに弄られ、気づけばオシャレな編み込みが可愛いヘアスタイルにされていた。
そして現在、小鳥はソファーに座り、隣に腰掛けるヴォルフにマニキュアを塗られている。
「ほら、この色、可愛いでしょ!ボクだとなんかビミョーだったから、コトリに似合ってうれしいー!」
ラメの入った淡いピンク色。
自分の指先がキラキラしていく様子を、小鳥はドキドキしながら見守った。
慣れないオシャレをさせられて、嬉しいような恥ずかしいような。
似合うと褒められて小鳥は照れた。
「ヴォルフにも、似合うと思うよ?」
「ダメ!ダメだよ!子供みたいになっちゃう」
「……じゃあ、私も子供っぽい?」
「コトリは似合ってるからダイジョーブ。ボクを魅力的にできる色はね、赤とか白とか、ラメ無しのハッキリした色なんだよ」
「そうなんだ……」
何やら自分の色に、こだわりがあるらしい。
よくわからない小鳥は曖昧に頷く。
「うん。でもさ、使わないってわかってても、このピンク可愛いから買っちゃったんだぁ。好きな色と自分に似合う色が違うって、こういう時ショックかなぁ」