EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
1
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ボディーガード兼フィアンセに選ばれた後の数日間、ルカはウザいくらいにご機嫌だった。
「ルンルンしててウザいよな」
そうカロンが言えば。
「デレデレしててキモい」
更にズバッとオーレリアンが切り捨てる。
白魔に至っては「視界に入るとウザい」とのこと。
もはや一緒の空間にいたくもないようだ。
なので、そんなルカの相手は何かと小鳥が任されるようになった。
「ルカくん、いますか?」
とある土曜日の午前二時。
皆、丁度まったり過ごしているこの時間に、小鳥はルカの部屋の扉をノックした。
「ルカくーん?」
中から返事はない。
部屋にいるはずだから呼んで来てとカロンに言われたのだが。
「ルカくん、いませんか?カロンさんが映画鑑賞会するって言ってますよー」
やっぱり反応はない。
(どうしよう……。どこか行っちゃったのかな?)
困惑しつつ、一か八かでドアノブを回してみる。
すると、カチャリ。
ドアノブが動いた。
(開いてる!)
チャンスである。
小鳥はそっと扉の隙間から中の様子を覗った。