EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「どこのどいつだ。どんな顔をしていた?服装は?」
「や、やめてください氷河さま!首落とす気満々ですか!?私は平気だったので氷河さまが怒ることないです!」
「チッ、野薔薇がいれば害虫除けになったはずが……やはりあいつは後でシメる」
悔しげに舌打ちをする氷河。
なぜかトバッチリが野薔薇にいった。
「なんか、大変そうだな、魔冬氷河」
会計を済ませて商品を受け取ったルカが呟く。
するとレオが頷いた。
「はい。基本的にうちのチームは、月那しか素直に従いませんから」
「……お前は?」
「俺は……時と場合によります。後方支援なら大歓迎ですが、前に出ろと命じられると、ちょっと……」
「レオ!次の客が来たぞ。無駄話はそこまでにして、ちゃんと対応しろ」
「ひっ!」
ルカの後ろに並ぶ子連れの家族を見つけ、氷河が指示を出す。
レオは緊張で情けない声を漏らしつつも「いらっしゃいませ」と無理矢理に笑顔を作った。
「またね、小鳥ちゃん。創世祭、楽しんでね!」
バイバイと小鳥に手を振り、仕事へ戻る月那。
小鳥とルカは手を振り返すと、買った物を持って席へと移動したのだった。