EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
2
†††
「ん、うぅ……」
ぼやけ始めた夢の中で、ちょっと息苦しいなと思った瞬間、小鳥は目が覚めた。
(あ、れ……?ここ、は……)
柩の中である。
そしてルカにギュッと抱き締められている。
(えっ…………る、ルカくん!?)
眠りにつく前の出来事を思い出し、小鳥の体はカッと熱くなった。
(そうだ!私、ルカくんと一緒に、ルカくんの柩ベッドで……!で、でも、なんで抱き締められてるの!?)
ドキドキと、寝起きに激しさを増す鼓動。
小鳥はルカの腕の中で緊張して、カチンコチンに固まってしまった。
(ど、どうしよう……)
起きたいが起きれないこの状況。
耳元ではすうすうと安らかなルカの寝息が聞こえる。
「ルカくん……」
起こすつもりではなく、何となく呼んでみた。
すると、もぞもぞ。
ルカの体がゆっくりと動き出す。
「っ、んん……なんか、めっちゃいい匂い……」
まだ眠そうな声が小鳥の耳をくすぐった。
「小鳥の……匂、い……?」