EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
抱き締められたままスンスンと匂いを嗅がれる。
犬のようなルカの行動に、小鳥は内心で叫んだ。
(ち、近いっ!!ルカくんが、すっごく近い!!しかも私、嗅がれてる……!!)
その上、次の瞬間。
「きゃあ!?」
寝ぼけたルカに首筋をペロリと舐められた。
「あぁ……甘そうな、香り……」
いつもの子供っぽいルカとは違う、色気のある声が落とされ、小鳥の肌に牙が触れる。
(ルカくん!?)
ギクリとした。
(吸われちゃう……!)
抵抗を試みるも、ルカの力が強い。
押さえ込まれ、無理矢理求められ、普通ならば嫌なはずなのに。
(ルカくん、なら……)
嫌ではない。
このまま、好きにされても構わない。
彼が望むならと、小鳥がギュッと目を閉じてこれから来る痛みに備えた時だった。
コンコンッーー。
「……ルカ、マドモアゼル、そろそろ起きないとマズい時間だが」