EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「ゴホンッ。ああ〜、くそぉ……今日は秘密基地行こうと思ってたのに……そんな暇、全然なかった!」
「秘密基地……?」
「えっと……その……秘密基地っていうか、単なるゴミ置き場なんだけど、さ」
ルカがぽりぽりと指で頬をかく。
「そこ、ガラクタばっかり捨ててあるんだよ。でも、まだ使えそうな機械の部品とかあったりするから、たまにそういうの拾いに行ったりしてて……。今日ダメだったから、次の休みには絶対行ってくる」
(ルカくんの、秘密基地……)
どんな場所なのだろうか。
秘密には興味をそそられる。
好きな人のことなら、尚更だ。
(ルカくんのこと、もっと知りたい)
決意して、小鳥は恐る恐る問い掛ける。
「あの……もし、お邪魔でなければ……私も一緒に行ってみたいのですが……ダメでしょうか……?」
「え!?」
お決まりの如く驚いてから、ルカはモジモジした。
「来てもいいけどっ、そ、その……小鳥が見て面白いものなんて、たぶんないと思うよ?」
「そ、それでも、構いません!」
「ん、そう?なら……今度の日曜日、一緒に行こう。約束な」
小指をスッと差し出される。
指切りを誘う嬉しそうなルカの顔を見て、小鳥はホッと安堵しながら自分の小指を絡めた。