EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「ルカくん?」
起きただろうか。
確認しようと思い、再びルカに近寄ると、タイミング良く彼の瞼が上がった。
トロンとした寝起きの目でルカが小鳥をボーッと見つめる。
「ん……おは、よ……」
「……おはようございます」
「え、あれ……?なんか、小鳥が見える……てっ、え!?小鳥!?なんでここに!?」
寝ぼけていたルカが覚醒した。
何やら顔を赤くしたり青くしたりして、あたふたしている。
「呼びに来たんです。カロンさんが居間で待ってますよ」
「あっ、ああ、そう言えば映画観る約束してたもんな。わかった」
思い出したルカは伸びをして椅子から立ち上がった。
「よし、行くか。……あ、やば。向こうの電気消したっけ?」
自分に問い掛けつつ、タタタと部屋の奥にある扉へ向かう。
「やっぱりついてた」
ルカは奥の部屋の中を確認すると、電気のスイッチをオフにして扉を閉めた。
「もう一つ部屋があるんですか?」
「うん。あっちは、何というか……作業場かな?工具とか、パソコンとか、機械の部品とか、なんか色々置いてある」