EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
(荒れてはいるけど……)
先程通ってきたガラクタ置き場よりも乱雑ではない。
ルカが持ってきたのか、テーブルやベンチ、丸椅子がいくつか運び込まれ、作業台として並んでいる。
恐らくこれらも捨てられていた物だろう。
「ごめん、やっぱり女の子を招待するような場所じゃなかったよな」
「そんなことないですよ!秘密基地は憧れです……!」
子供の頃、小鳥は公園で秘密基地をつくって遊んでいた男の子達を見たことがある。
彼らの遊び仲間に入れてもらう勇気もなく、いいなぁと羨ましがりつつ遠くからコッソリ眺めていた。
そんな昔を思い出しながら周囲をキョロキョロ見回していると。
(あれ?なんだろう?)
隅に置かれた細長いテーブルの上に興味深い物を発見した。
そこには手の平サイズの置物がいくつか並んでいる。
近づいて良く見ると、全て金属でつくられたフィギュアのようだった。
飛行機、バイク、犬や猫、ギターなど、形は色々だ。