EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
「いいだろべつに。減るもんじゃないし、死ぬわけでもないし」
なんとかフードを引き剥がそうとするルカだが、レオはボソリと怖いことを呟いた。
「……呪われます」
「は?」
「俺の顔はブサイクなので、周りの気分を悪くさせる呪いを発しているんです」
真顔で説明するレオに、ルカが目をパチクリさせて動きを止める。
「……お前それ本気で言ってる?」
「はい。レンリ兄さんが教えてくれました」
「信じるなよそんな嘘!!」
「う、そ……!?」
なぜか驚愕の表情をしたレオだった。
どうやら本気にしていたらしい。
「お前さ、兄貴から嫌われるようなことでもしたわけ?」
「え……そんな、ことは……」
「あのー……私も外して大丈夫でしょうか?」
疎外感にいたたまれなくなった小鳥がもう一度尋ねる。
「あ、もう少しだけ待ってて下さい!ルカを縛り上げます」
「うわっ!お前!友達の俺になんてことをっ!しかも無駄に手際がいい!」
「一応俺も、軍学校の生徒なので。このくらいは」
「照れんなよ!褒めてねぇし!」