EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】

「なーんだ。アルバムか」

「え?アルバム?ルカくんの?」

興味を持った小鳥が開かれたページを覗き込む。

そこには小学校低学年、もしくはそれよりも小さい頃のルカの写真が並んでいた。


(可愛い!!)


今よりも頬が丸い。

目がクリクリで金髪の天使にしか見えない。

「おー、ほっぺ饅頭か。絶対ぷにぷにだろこれ」

「ほっとけ!」

「フェオさんとオーレリアンさんも写ってますね」

「基本、俺ばっかだと思うけど……」

「あ、このルカ大泣きしてる」

「げっ、マジで恥ずい」

「可愛いですよ」

「かっ……!?可愛くなんか、ないし!可愛いとか、嫌だ……」

好きな子にはカッコいいと思われたい。

そんなこと口に出せないルカはモヤモヤしたものをグッと飲み込んだ。

その間も小鳥はパラパラとアルバムを捲っていく。

カロンは飽きたのか、本棚から他の本を引っ張り出しては中身を確認していた。

まだ例のブツの調査を諦めていないらしい。

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