EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【ルカ編】
(あれ?知らない子がいる……誰だろう?)
小鳥が一枚の写真に目を留める。
それにはルカと一緒に笑顔の茶髪の男の子が写っていた。
(男の子……だよね?この子も凄く可愛い……!)
髪が短いし、ズボン姿なので男の子だろうと思われるが、正直なところ中性的な顔立ちなのでよくわからない。
(そう言えば、この子だけ……)
家族であるフェオドールやオーレリアン、母親が一緒に写っているものはチラホラあるが、友達のような子と一緒に写っているものはこれ一枚のようだ。
少し気になった小鳥はルカに尋ねた。
「この子はお友達ですか?」
「ああ、うん……友達と言えば、友達……?」
なぜか疑問形で首を傾げるルカ。
小鳥もつられてコテンと首を傾けた。
「あ、そいつ。ルカのトラウマ」
カロンが上からアルバムを覗き込む。
「トラウマ……?」
「いや、トラウマってほどでも……まあ、衝撃的なことしでかしてくれた奴だけど」