EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
9
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小鳥とちゃんとした恋人になるべく頑張って一歩踏み出したカロン。
まずは基本の基本、デートから始めるぜ!と意気込んでいた矢先、「あれ」は訪れた。
「テスト一週間前。勉強するかしないか。それが問題だ」
「しろよ!!」
悩んでいるカロンにルカが素早くツッコミを入れる。
目前までやって来たのはテスト週間。
まだ一週間余裕があるが、毎日の積み重ねがゼロに等しいカロンは今勉強しないと確実に全教科0点だ。
「えー、ヤダー。小動物とイチャイチャする時間が減るー」
「お前な、語尾伸ばして俺にかわいこぶっても意味ないから。勉強しろっての」
「カロンさん、ファイトです!」
就寝前の食事が終わり、居間に集まった六人兄弟と小鳥。
それぞれが思い思いに寛いでいる中、やる気の無さ過ぎるカロンをどうにかしようと、ルカは暗記するために読んでいるノートから顔を上げた。
「カロン、このままじゃ俺達。ヤバイかもよ」
「何が?」