EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【カロン編】
5
†††
露店で子供用のパーカーやらズボンやらを購入し、小さくなった三人を着替えさせる。
「中身まで子供に戻るなんて災難……いや、自業自得?食べなくて良かったよ本当」
白魔がにこやかに笑う傍で静理もホッと安堵の溜息をこぼした。
「そうだね…。自分が戻っていたらと考えると……恐ろしいよ」
「確かに静理はヤバイね。昔の君はかなり荒れてたし」
過去を思い出した白魔が頷いていると、小鳥が不安げに言葉を発した。
「あの…白魔さん。カロンさん達のこと……どうすればいいんでしょうか?」
「うーん……そうだね…。遊ばせとけばいいんじゃない?子供なんて遊ばせるに限るでしょ」
「遊び…?」
お揃いのクマちゃん柄パーカーに着替えたチビっ子三人組を見る。
「……ルカは簡単だ」
珍しくフェオドールが動いた。
「白魔、ナイフを貸してくれないか」
「いいけど、ちゃんと返してよ?」
白魔からナイフを一本借りると、フェオドールはそれを人が少ない方向へ投げた。
できるだけ遠くを目掛けて飛ばす。
「取って来い、ルカ」
「うっしゃ!まかせろフェオ!」