☆ゲット・ビッガー☆
「う~ん、何とも説明しづらい病気でね。
でも、心配しなくていいよ。そんなに重い病気ではないんだ。」
そう曖昧に答えたお父さんは、私に何か隠しているように見えた。
「さぁ、もうこんな時間ですよ。
日葵、あなた明日も学校なんだから、早く食べちゃいなさい。
レオ君の事なら、まだいくらでも聞く時間はあるんだから。」
そういったお母さんは、食べ終えた食器を片づけ始める。
(お父さんもお母さんも、私に何か隠し事をしてるみたい。)
そんな二人を少し疑いながら、私は夕食をさっさと食べ続けた。
夕食を食べ終えた私が、いつものように食器を洗おうとしていると、
「日葵、今日は洗い物しなくていいから、レオ君寝かせてくれる?」
と、お母さんからの止めが入った。
「はーい!」
私はすぐに手を止めて、リビングのレオ君のもとへ向かう。
「レオ君!そろそろ、ベットでおねんねしようか?」
「う、うん!」
そういって私はレオ君の手を取って、二階に上がる。
それからしず姉の部屋に案内し、レオ君をベットに寝かせた。
私が毛布を掛けてあげている時、私をじっと見つめるレオ君。
「本物?」
「ん?なにが?」
「ううん、何でもない。
ありがと、おねえちゃん。おやすみ。」
そういって、レオ君は目を閉じてしまった。
(何が本物なんだろう?)
レオ君の謎の質問に首を傾げながら、私はそっと部屋のドアを閉めた。