☆ゲット・ビッガー☆
(本当は、楽しみだったんだけどな~...)
保健室の窓から見える体育祭は、すごく楽しそうに見えた。
みんなの大きな歓声から、どれだけ盛り上がってるのかが伝わってくる。
(冬真君が走るとこ、見たかったのに。)
私はベットに横になり、静かにゆっくりと目を閉じた。
瞼の裏に映るのは、焦げ茶色の髪を風になびかせ、颯爽と走る冬真君の姿。
ほのかに香るのは、私と同じシャンプーの香り。
モデルのような長い手足は、高校生としてはちょっと大人っぽすぎるくらいカッコよくて。
(私、いつからこんなに好きになっちゃったんだろう...)
「日葵、大丈夫か?」
「私ったら。
空耳まで聞こえちゃうくらい、好きなんだな。/////」
「...俺のことが?」
「うん。
...って、えっ?」
閉じていた目を開くと、冬真君がベットの上に腰掛けている。
「と、冬真君っ!/////」
「ちげーよ。
これも、おまえが俺を好きすぎて見てる、幻覚だ。」
「っ!!/////」
(全部、聞かれてたぁー!!
はずかしぃーーー!!!)