☆ゲット・ビッガー☆



私はパラパラとノートをめくる。




(問7のムズイのは解けてる...)




そう首をかしげる私を、じっと見つめていた小田桐君がニコッと笑う。




「日葵ちゃんって、弟か妹とかいる?」




「えっ?なんで?」




「いや、

なんだか日葵ちゃんのそういうとこ見てると、

誰かのお姉ちゃんだったら、きっと優しいんだろうなーっと思って。」




「そ、そんなことないよ!///」



(ていうか、急に褒められたー!

何なんですか、この人は?!)




そんな慌てた私を見て、小田桐君はくすっと笑った。




「日葵ちゃん、教えてくれてありがと!

分からないとこあったら、また聞くね。」




そういって、私の手からノートを取り上げる。




「えっ?わかったの??」



「うん。」




そんな小田桐君の何もなかったかのような回答に、私は唖然とする。




(な、何だったんだ今の時間は...)




私は小田桐君の謎の行動に、ムダに心拍数を打ってしまったような気がした。





< 19 / 208 >

この作品をシェア

pagetop