☆ゲット・ビッガー☆

「そ、そうじゃないよ！

そうじゃなくって、たぶん、流れに流されたんだと思う！！」




小田桐君の事を「特別」かと聞かれ、つい焦ってしまう。




「じゃあ、」




剛はそういって顔を上げ、まっすぐに私を見つめる。




「じゃあ、．．．俺は？」



「えっ？」



「俺はお前にとって、．．．特別か？」




真剣なまなざしで私を見つめる剛。


そんな剛を見て、私は剛にニコッと笑って見せた。




「もちろん、特別だよ！！」




そんな私を見た剛は、「はぁ～」と大きくため息をついた。




「ほんと、わかってねぇ奴．．．」



「ん？なんだって？」



「もう、いい。帰る。

じゃあな。」




そういって剛は、歩いて行ってしまった。




「何なの？剛のやつ。

ま、いっか。私もかーえろっと♪」




それから私は、鼻歌を歌いながら家までスキップして帰った。