☆ゲット・ビッガー☆
次の日の朝も、小田桐君はいた。
「おはよう、日葵ちゃん。」
いつもと変わらぬ笑顔で挨拶をする、小田桐君。
「お、おはよう。
昨日はお弁当、...ありがとね。」
「どういたしまして。
こちらこそ、おいしいお弁当ありがとう。
じゃあ、いこっか。」
そういって、当たり前のように私の手を取る小田桐君。
「ちょ、ちょっと待って!
この事なんだけど...」
「ん?なに?」
「その...手を繋ぐとか、
そういうことはあんまりしないほうがいいんじゃないかな~、みたいな...」
私がそういうと、小田桐君は少し不機嫌そうな顔をする。
「なんで?」
「や、やっぱり、
こういうことは、彼氏とか彼女とかじゃないと、
ダメ...なんじゃないかな?」
「.....そう、だよね...」
そういってうつむいた小田桐君は、素直に手を放してくれた。
(よ、よかったー!
まさか、怒っちゃうのかと思ったよ。)
意外と素直に手を放してくれた小田桐君に、私はホッと一安心する。
「じゃあ...」
「ん?」
そうつぶやいて顔を上げた小田桐君は、ニヤッと意味ありげな笑みを浮かべる。
(な、なに?!)