☆ゲット・ビッガー☆



身の危険を感じた私は、後ろに一歩、引き下がろうとした。

が、それよりも早く、小田桐君の腕が私の腰に回り、彼のもとへと引き寄せられる。




「きゃっ!!」




突然縮まる、私と小田桐君のキョリ。


驚きのあまり、私は、体も心臓も止まってしまった。



そんな私を、いたずらそうな眼をして見つめる小田桐君がニコッと笑った。




「じゃあさぁ、日葵ちゃん。

俺の彼女になっちゃう?」




 ドキッ




(え、え、えぇーーー!!!)



「そ、そ、そんなこと.../////

は、離してください!!」




私は、やっとの思いで小田桐君を押しのけた。




「おっと、あぶねっ。


アハハ! ジョーダンだよー、

ごめんね。」




押された勢いで少しよろけた小田桐君は、いつもの爽やかな笑顔に戻る。




「じょ、冗談が、きつすぎますっ!!


も、もう、私、先行くから!!///」



「あっ、ちょっと待ってよ日葵ちゃん!」




そういう小田桐君に、どんどんと熱くなる自分の顔がバレないよう、私はさっさと歩きだした。




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