☆ゲット・ビッガー☆
(このにおい...)
うっすらと目を開くと、俺は日葵に抱っこされていた。
俺は、日葵の首筋に、顔をうずめる。
(落ち着く...)
そんな俺は、この温もりに包まれたまま、眠りたいと思った。
そんな俺を引き離すかのように、日葵がそっと俺をベットに下ろす。
(行くな。今夜は...)
そう思った瞬間、窓の外がピカッと光った。
それと同時に、俺の手は、日葵のシャツの袖をつかんでいた。
「...レオ、君?」
(...もう、我慢できない。)
「おねえちゃん、行かないで。
ぼく、カミナリ怖い。」
そういった俺は、目をつぶって、袖を握る手に力を込めた。
そんな俺を、甘い香りがやさしく、包みこんだ。
「いいよ。
今日は、お姉ちゃんと一緒に寝よう。」
見えなくても目に浮かび上がる、日葵がやさしく微笑んだ顔。
俺の中の欠けていた何かが、満たされたような気がした。
日葵の胸の中で、日葵の手をギュッと握る。
(これが『温もり』、なのか。
もう、離せないかもな。)
そう思った俺は、そのまま深い眠りに吸い込まれていった。