☆ゲット・ビッガー☆



下駄箱で上履きを脱ぎながら、私は一日の疲れを「はぁ~」と大きなため息に込めて、吐きだした。




(日誌、先生に届けさせといてよかった~。

そうでもしなきゃ、また一緒に...)




「日葵?」




私が呼ばれて振り返ると、そこに立っていたのは剛だった。




「あっ、剛! 久しぶり~。

今、帰り?」



「あ、あぁ、ちょっと委員会があって。」




そういいながら、ボリボリと頭をかく剛は、少し困ったような顔をする。




「どうしたの、剛。

なんかあった?」



「い、いやぁ~。

...お前ってさー、最近、一人で登校してんの?」




いきなりのそんな質問に、私はギクッとなって、一瞬、固まる。




「う、ううん。

一人、ではない...」



「最近、顔見せねぇなーと思ったら...

やっぱり、アイツか?」



「えっ、えっと~...」



「あぁ、俺だ。」




そういって、剛の後ろに突然現れたのは、冬真君だった。




「と、冬真君!」



「待ってろっつったろ、日葵。」




そういいながら、冬真君が私の隣に歩み寄る。




「と、とうま?!ひまり?!


...まぁいい。

どうせお前も来たんなら、単刀直入に聞かせてもらう。」




そういった剛は、私の隣に立つ冬真君をキッと睨みつけた。




「お前と日葵って、どういう関係?」








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