奇聞録三巡目



校庭に顔だけ出して埋っているおっさんがいた。


何の冗談かと思い近付いてみた。



おっさんの頭の脇に、ノコギリが置いてあった。


おっさんの首にはおぞましい跡が残っていた。



ああ、確かこの学校は刑場の跡に建った場所だったなと、思い出した。



埋っていたおっさんは、跡形もなく消えていた。

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