ねがい
私の目の前で、幽霊の顔に付けられていた仮面が外れる。
その顔を見た時、私はすでに笑う幽霊に付きまとわれていたという事を知った。
白い顔、睨み付けるような目……そして、ニタリと笑う口元。
その姿は、リビングや夢の中で現れた幽霊と同じ。
いや……それだけじゃない!
顔のインパクトが強すぎて気付かなかったけど、全身を見て私はさらに絶望に打ちひしがれた。
「あ、あ、あ……あなたは……音楽室を指差してた……」
「今頃気付いた?いつも後ろ姿だったもんね。可愛い?ねぇ、私可愛い!?」
顔をカクカクと動かして、見せ付けるように音楽室を指差してみせる。
笑う幽霊が怖くて、音楽室を指差してる幽霊はあまり怖くないと感じていたけど……私はまんまと騙された。
笑う幽霊に出会わなければどうにかなる。
そんな単純なはずがなかったんだ。
儀式が始まる前から、私は笑う幽霊に会っていて、失敗する事は決まっていたんだから。
二回目は必ず失敗する……。
私の顔に接近する幽霊を見ながら、その言葉が思い出された。
そして、幽霊が重なるように、私の中に入って来た時。
私は意識を失った。
その顔を見た時、私はすでに笑う幽霊に付きまとわれていたという事を知った。
白い顔、睨み付けるような目……そして、ニタリと笑う口元。
その姿は、リビングや夢の中で現れた幽霊と同じ。
いや……それだけじゃない!
顔のインパクトが強すぎて気付かなかったけど、全身を見て私はさらに絶望に打ちひしがれた。
「あ、あ、あ……あなたは……音楽室を指差してた……」
「今頃気付いた?いつも後ろ姿だったもんね。可愛い?ねぇ、私可愛い!?」
顔をカクカクと動かして、見せ付けるように音楽室を指差してみせる。
笑う幽霊が怖くて、音楽室を指差してる幽霊はあまり怖くないと感じていたけど……私はまんまと騙された。
笑う幽霊に出会わなければどうにかなる。
そんな単純なはずがなかったんだ。
儀式が始まる前から、私は笑う幽霊に会っていて、失敗する事は決まっていたんだから。
二回目は必ず失敗する……。
私の顔に接近する幽霊を見ながら、その言葉が思い出された。
そして、幽霊が重なるように、私の中に入って来た時。
私は意識を失った。