ねがい
うん?


それは意外と良いアイデアかもしれないな。


南部君が話を聞いたっていう先輩なら、おまじないに失敗した人達と連絡が取れるんじゃないかな?


そうすれば、彩乃がなぜあんな姿になったのかが分かるかもしれない。


彩乃を助ける方法が、見えるかもしれないのだ。


「南部君……朝に教えてくれた、あのおまじないに失敗した人達に会えないかな?他の人達が失敗してどうなったかを知りたいの」


私の言葉に、少し困ったような表情を浮かべている。


やっぱり難しいのかな。


「俺は直接知らない人達だからね。先輩にきいてみるけど、あんまり期待しないでほしいな」


「ありがとう南部君!」


「まあ、俺も気になるしね。森川さんの役に立てるなら……」


最後が何を言ったのか聞こえなかったけど、南部君は優しいな。


私に文句も言わずに付き合ってくれてるんだから。


「あ、でも先輩はまだ学校だから、返事は明日になると思うけど、良い?」



出来れば、今すぐにでも行って話を聞きたいんだけど……その先輩は高校生だっけ?


「彩乃が死なないとも限らないし、なるべく早い方が良いけど、学校だもんね」


チラリと横目で南部君を見てみると、携帯電話を持ってメールを作成していた。
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