ねがい
家に帰って御飯を食べて、お風呂から上がった時にはもう19時を回っていた。
彩乃にあの話を聞いてから、やけに時間が気になってしまうけど、本当に願いなんて叶うのかな?
台所で冷蔵庫から牛乳を取り出して、それを飲んだ私は、ママに勉強しろと言われないうちに部屋に戻った。
机に向かい、数学の教科書を開いたけど……どうも勉強する気にはなれなくて。
シャープペンシルを鼻と口の間に挟んで、充電中の携帯電話に目をやった。
あれ?光ってる。着信があったのか。
家に帰ってから電話してくるなんて誰だろう。
なぜか毎日電話してくる、同じクラスの南部君かな。
そんな事を考えながら携帯電話を操作してみると……違った、彩乃だ。
着信があったのは18時57分で、一体何の用だったのかが気になる。
彩乃にリダイヤルして、携帯電話を耳に当てた。
トゥルルル……。
トゥルルル……。
二回のコールの後に、ガサガサという雑音が入り、彩乃の声が聞こえた。
『もしもし?奈々?私、実は忘れ物をしてさ。今、学校に向かってるんだ』
そう言った彩乃に、私は首を傾げた。
もしかして、それを言う為だけに電話を掛けて来たっていうの?
彩乃にあの話を聞いてから、やけに時間が気になってしまうけど、本当に願いなんて叶うのかな?
台所で冷蔵庫から牛乳を取り出して、それを飲んだ私は、ママに勉強しろと言われないうちに部屋に戻った。
机に向かい、数学の教科書を開いたけど……どうも勉強する気にはなれなくて。
シャープペンシルを鼻と口の間に挟んで、充電中の携帯電話に目をやった。
あれ?光ってる。着信があったのか。
家に帰ってから電話してくるなんて誰だろう。
なぜか毎日電話してくる、同じクラスの南部君かな。
そんな事を考えながら携帯電話を操作してみると……違った、彩乃だ。
着信があったのは18時57分で、一体何の用だったのかが気になる。
彩乃にリダイヤルして、携帯電話を耳に当てた。
トゥルルル……。
トゥルルル……。
二回のコールの後に、ガサガサという雑音が入り、彩乃の声が聞こえた。
『もしもし?奈々?私、実は忘れ物をしてさ。今、学校に向かってるんだ』
そう言った彩乃に、私は首を傾げた。
もしかして、それを言う為だけに電話を掛けて来たっていうの?