ねがい
向井さんをなだめて、どうにか誤魔化したおかげで、深くは突っ込まれずに済んだ。
話の流れとしては、二回目の願い事を叶えたいと強く思うようになった私が学校に行こうと暴れたから、南部君が抑えてくれていたという事で。
それも19時19分を過ぎると落ち着いたと言って、向井さんは一応納得してくれたみたいだ。
「弘志は何も言わなかったから、そんな事になるなんて分からなかったな。これは……大問題だぞ」
「いや、まあそうなんですけど、二階の窓から入って来る先輩も大問題ですよ?」
向井さんは昔から、何かある度こうやって、南部君の部屋に直接やって来ていたらしい。
南部君の両親も、「また来たのか」くらいにしか思ってないらしく、この行動を黙認しているとの事だ。
「昨日は怖くて二度とやらないって言ってた菜々が、今日は簡単だから二回目をしようとするなんてな」
南部君の言葉を無視し、ベッドに腰を下ろして考え込む。
あ、この事も幽霊に話すネタになる。
どんな状況でも、そんな事を考えてしまうんだよね。
「一回目の願いを叶えたやつが、どうして二回目もやったのか、その疑問は解明したな。自分の意思には違いないだろうけど、そうなるように気持ちを変えられたと言うべきか」
話の流れとしては、二回目の願い事を叶えたいと強く思うようになった私が学校に行こうと暴れたから、南部君が抑えてくれていたという事で。
それも19時19分を過ぎると落ち着いたと言って、向井さんは一応納得してくれたみたいだ。
「弘志は何も言わなかったから、そんな事になるなんて分からなかったな。これは……大問題だぞ」
「いや、まあそうなんですけど、二階の窓から入って来る先輩も大問題ですよ?」
向井さんは昔から、何かある度こうやって、南部君の部屋に直接やって来ていたらしい。
南部君の両親も、「また来たのか」くらいにしか思ってないらしく、この行動を黙認しているとの事だ。
「昨日は怖くて二度とやらないって言ってた菜々が、今日は簡単だから二回目をしようとするなんてな」
南部君の言葉を無視し、ベッドに腰を下ろして考え込む。
あ、この事も幽霊に話すネタになる。
どんな状況でも、そんな事を考えてしまうんだよね。
「一回目の願いを叶えたやつが、どうして二回目もやったのか、その疑問は解明したな。自分の意思には違いないだろうけど、そうなるように気持ちを変えられたと言うべきか」