rainy love【超短編】



………。
トシヤくん?


固まってます。


「ぷっ!」


私は思わず吹き出してしまった。
もう!トシヤくん面白すぎる!


「へっ⁈え…マジで⁈えっ?えっ?」


トシヤくん、正気に戻った。
そして慌ててる。
やっぱり面白いなぁ。


「じゃあさ、本当かどうか確かめてあげようか?」


私はトシヤくんの腕を掴んだ。


「えっ…⁈」


トシヤくんは私に迫られて再び固まった。
もう!ホント小動物みたいで可愛いの!


いじめたくなっちゃう。


私はトシヤくんの両頬をギューッとつねった。


「痛い痛い痛い!」


「あははっ!どう?現実でしょ?」


「もーはなしてー!」


涙目になったトシヤくんの頬から手を離してあげると、トシヤくんは自分の頬をさすった。


「容赦ないなぁ!痛かったよー…。」


「あれ?手加減したつもりだけどなー。」


私はニヤリと笑ってみせた。


でも、頬がちょっと赤くなっちゃったかな…?


「…トシくん、ごめん。…そんなに痛かった?
…ちょっと頬見せて?」


トシヤくんは素直に自分の頬から手を離して見せてくれる。


私はトシヤくんの赤くなった頬をさすった。


「ごめん。私やりすぎたね。」


私が申し訳なさそうにしてるのを見て、トシヤくんはニヤッと笑った。


「じゃあ仕返ししていい?」


「えっ?う…うん!いいよ!」


私は頬をつねられることを覚悟して、顔をトシヤくんに向けた。


「じゃあ…」


と、トシヤくんの両手が私の頬に近付く。
私は痛みがくることに覚悟を決めて目を瞑った。





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