青空の下月夜に舞う 2
「はい……」
何で、私はこんなにドキドキしてるんだろう。
この前のあれが悪い……
“お前の事、す……――――”
ああ!駄目だ。
落ち着いてなんか居られないよ。
『出るの早くね?』
「……っ!」
かけてきたお前が言うなし!!
もう少し間を置いて出れば良かった。
私待ってたみたいじゃん。
『今どこ居る』
「美咲さんと、家の近くのファミレス」
『ならそこに居ろ』
「……は?……あ。」
切りやがった。
言いたいことだけ言って。
相変わらず自分の世界なんだから。
通話が切れた携帯を睨み、折り畳みを閉じると、鞄に乱暴に突っ込んだ。
「響何て~?」
「ここにいろ、だそうです」
聞いてきた裸女も、それほど気になる訳ではないのか、「ふーん」と口にすると、スマホに視線を落としていた。