青空の下月夜に舞う 2



「おーい。楽しそうな彼女達ぃ~」



笑いながら話していた私達の目の前に現れたのは、もうお馴染みの白のワゴン車。

助手席の窓を開ければ、運転席に座るのは慶太郎で。


「げ。今日慶太郎なの?」


隣から慶太郎へ。


「嫌なら歩け。お前は襲われない」

慶太郎が裸女に告げる。


「あーあ。南が良かったのにぃ」

「ミナは雅也さんとこだ」

「えー」

「俺は麻衣ちゃんの迎えだから。美咲は乗らなくてオッケーです」

「お邪魔しまーす」


慶太郎の話には途中から耳を貸さず。
裸女は、無視して後ろのスライドドアを開けた。



――あ……


私はどうしたらいいのか分からず、裸女の後ろ姿を見つめ、腰をもあげずに居たんだけど。

スライドドアの中に乗る人に、視線が奪われた。
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