青空の下月夜に舞う 2
言葉ってのは。

誰が口にするかで、意味が違ってくると思ってる。

もし、同じ話を違う人がしても、私はこんな気持ちになれただろうか。


セナなら。
心配かけられないって強がるだろう。

祐也なら。
ふざけて終わりだ。

慶太郎なら。
私はこんな風には泣けない。

響なら。
私は素直になるのを躊躇する。



裸女だから。

耳にスッと言葉が入ってきて、胸に染みたんだと。


もし、響がそこまで考えてくれていて、今の状況になっているのなら。なんて、温かいんだろうと思った。

私の背中や頭を撫でながら、「麻衣ちゃん意外と泣き虫だぁ~」って、私が泣いている事で重くなりがちな空気を軽くしてくれるから。


「美咲さんみたいな姉が欲しいです」

「え~。麻衣ちゃん妹だと生意気そう~」


泣きながらも、笑えるんだ。
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