青空の下月夜に舞う 2
「食べてやろうか?それ」
私のお皿に視線を向け、再び私を見つめる漆黒の瞳。
どういった反応が正解なのか分からず、私はただ固まるだけ。
「そしたら、父さんも知恵さんも嫌な気分にならない。同じやつ食べただろ?皿。変えてやってもいいよ」
……正直、食べてくれるならかなり嬉しい。
苦しいのには変わりなく、胃は既に満腹を訴えていた。
「……そのかわり」
ニヤリと笑う。雄大の口許は三日月に歪んで。
ヒヤリと汗をかく。
基本的に、私にはずっと優しかった雄大は。
「キスして。今ここで」
交換条件を出す様になって……
それが来ると予想しだしたのは、いつから?