青空の下月夜に舞う 2
着いたのは、思った通り、慶太郎の家。
バイクの後ろで、気持ちが大分落ち着いて、涙は止まったけど。
気まずさも、ありながら、祐也の後ろに付いていく。
玄関の扉が開けば、中からほんのりいい匂いと、賑やかな声が聞こえてきた。
靴を脱ぎながら、散らかった玄関を見て少しだけ安心した。
玄関、汚な……
それだけの事なのに、変なの。
少しずつだけど、気持ちが落ち着いてくる。
憂鬱なため息ではなく、安堵の息と言うのか。
大きく息を吐きながら、リビングの扉を開けた。
「あ!麻衣ちゃーん!肉、食べよ!無くなるよ!ほら、ほら!」
中に入ると、既に煙たくて、ソファーの前のテーブルの横に、もうひとつ机が並んでいて、ホットプレートが3つ。