青空の下月夜に舞う 2
テーブル席に計五人。

私と裸女が隣で、さゆりさんとお友達が二人。
目の前にはケーキが並べられていて。


「やっぱ最初はモンブランだよね」

と裸女。

「チーズケーキだろ」

とさゆりさん。

「好きなもの食えって」
「ウケるし」

他の二人はそんな様子を笑ってる。

私は苺のショートケーキにフォークを刺すと、小さく「いただきます」と口にして。
生クリームをぱくり。


「夏休みまでバイト漬けかよ」

「夏休みだから、バイト漬けですよ」

「さゆりバカだからな~」


さゆりさんが私に問うけど、周りが突っ込み笑いが生まれたり、みんながお腹イッパイになった頃から、裸女は三回席を立ち、その度にトレイにイッパイのケーキを手に帰ってくる。


凄い、と始めは思って眺めていたけど、途中から見てるだけで胸焼けしそう、と考えていた。
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