青空の下月夜に舞う 2
家の中に入り、すぐにシャワーを浴びた。
頭を拭きながら、リビングの絨毯に腰を下ろした時。
携帯が着信を知らせ、同時に鳴ったチャイム。
除き穴を見て携帯を開くと、玄関前に立っている人と、電話を鳴らしている人物は同じ。
鍵を回し、玄関を開ける。
「ご飯食べた?」
「……今か、んっ」
奪われた唇。
「ゆ、っん……」
名前を呼ぼうと口を開こうとした、のに。
侵入してくる舌に言葉を奪われた。
「昨日、家に帰らず“ナニ”してたか。体に聞いていい?」
冷たく見下ろす……漆黒の瞳の持ち主は。
先程までの笑みは浮かべていなかった。