俺のSPはくの一女子高校生


学校付近まで来ると、同じ制服を着た人がちらほら見えてくる。そして校門が見えてくると、その前には数台のリムジン。


「行ってくるわね」

「行ってらっしゃいませ」


なんて、執事とお嬢様の会話も聞こえてくる。

俺と楓が通う、ここ鶴桜(カクオウ)高校は全国でも有数の金持ち学校。

だからこの高校に通う殆どの生徒はお嬢様やお坊ちゃま。

けど、いくらお嬢様やお坊ちゃまが多い学校だからと言って、全員が全員礼儀正しい人間ではない。

その例として


「きゃーーー!鬼龍(キリュウ)の皆さまよーーー!」


校舎に向かっていたはずの生徒たちが校門へと雪崩(ナダレ)のように一斉に走りだす。

そして、大勢の生徒に囲まれながら登場したのは全国No.1(本当かどうかは不明)の暴走族『鬼龍』の幹部数人とその幹部に守られるようにして中央を歩く、鬼龍のお姫さま、2年の皇 優姫(スメラ ユキ)だ。
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